基本情報

| 作品名 | 恋の罪 |
| 公開日 | 2011年11月12日 |
| 監督 | 園子温 |
| 出演 | 水野美紀、冨樫真、神楽坂恵、児嶋一哉、二階堂智、小林竜樹、五辻真吾、深水元基、内田慈、町田マリー、岩松了、陰山泰、大方斐紗子、津田寛治 |
ヌードギャラリー
水野美紀
神楽坂恵
冨樫真
ヌード解説
「主演・水野美紀、キャリア初のヘアヌード!」「豪華女優3名がヘアヌードを披露!」
本作の宣伝文句だけを見れば、誰もが弩級のヌード映画を期待してしまうでしょう。
しかしその内容は見せ方にやや難があり、単純なサービスシーンを期待して観ると少し肩透かしを食うかもしれません。
看板に偽りはなく、強烈なヌードが描かれているのは事実です。
ですが、本作を正しく評価するためには、その特異な構成と監督の作家性を理解する必要があります。
水野美紀 数秒間の衝撃
当時、女優として不動の人気を誇っていた水野美紀がヘアヌードを披露した衝撃は絶大でした。
映画開始わずか1分、観客の心の準備が整う前に、彼女はいきなりすっぽんぽんで登場します。
乳首もヘアもしっかりと確認できる、紛れもないヘアヌードです。
しかし、残念ながら水野美紀のヌードシーンは、この冒頭の数秒でほぼ終了となります。
話題作りのために意図的に差し込まれた印象は否めませんが、恐らくこれが最初で最後となるであろう彼女のヘアヌードは、短いながらも我々に強烈なインパクトを与えてくれました。
神楽坂恵と冨樫真の覚悟
本作のヌードパートを実質的に担っているのは、他の二人の女優です。
一人は、監督を務めた園子温の妻でもある神楽坂恵です。
彼女は水野美紀よりも遥かに多くのシーンでヌードを披露し、物語の狂気をその身体で体現しています。
特にラスト、男子児童の前で放尿するシーンは、ヌードかどうかという議論以前に、観る者に強烈な問いを投げかけます。
そして、3人目のヘアヌード女優が、実力派の冨樫真です。
彼女は本作以前にも、映画『マブイの旅』で鮮烈なヘアヌードを披露しており、体当たりの演技も厭わない覚悟を持った女優であることがわかります。
園監督が描く前衛的作品
本作の過激で挑戦的なヌード表現は、監督・園子温の作家性そのものです。
彼はこれまでにも、カルト的な人気を誇る『うつしみ』や、日活ロマンポルノリブート企画の一本である『アンチポルノ』など、常に前衛的で問題提起的なヘアヌード映画を世に送り出してきました。
そうした背景を理解するとヌードが決して単なる客寄せではなく、監督が一貫して追求してきた表現手法の一部であることが見えてきます。
女優たちの覚悟と園子温監督の狂気が一体となった、賛否両論の問題作です。
それが本作の正体と言えるでしょう。











