基本情報
ヌードギャラリー
嶋田博子
女優名不明
ヌード解説
1996年に公開された映画『MIDORI』。
カルト的な人気を誇る漫画家・内田春菊の『物陰に足拍子』を原作とした本作は今や日本映画界の重鎮である廣木隆一監督が手掛けた知る人ぞ知る一作です。
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物陰に足拍子 - 2016/05/20
家にも学校にも居場所がない高校生みどり。
彼女が唯一「生きていてもいい」と感じられたのは、少年との刹那的な関係の中だけだった。
微熱のような倦怠と、孤独を埋める性の目覚めを鮮烈に描き、若者から圧倒的な支持を得た物語。
なぜ本作が伝説として語り継がれるのか、それは当時の映倫基準の限界に挑んだとも言える、極めてレアな「ヘア描写」にあります。
この衝撃的なシーンを演じたのが、主演の嶋田博子です。
本作以外でのメジャーな活躍こそ確認しづらいものの、当時まだ10代であった彼女が披露したヘアヌードは生々しさと共に鮮烈な印象を観る者に焼き付けます。
10代の女優がこれほど大胆な決断をしたという事実は、本来もっと大きな話題となっても不思議ではありませんでした。
しかし映画自体が興行的に大ヒットしたとは言えず、さらに販売もVHSのみ(未DVD化)という限定的な公開に留まったのです。
だが逆説的に言えば、その「限定的」な状況だったからこそ、これほど攻めた演出が可能だったのかもしれません。
監督は後に「不貞の季節」「ガールフレンド」「彼女」などを手掛ける廣木隆一です。
彼が「ヘアヌード作品といえばこの人」と呼ばれるようになる以前、そのキャリアの初期において、すでにタブーを恐れない飽くなき探求心を持っていたことが本作から伺えます。
この挑戦の積み重ねが、後の数々の名作に繋がったと思うとひじょうに感慨深いものがあります。
特筆すべきは問題のシーンが決して奇をてらったものではない点です。
それは入浴前の脱衣シーンという、日常の延長線上にある描写、言ってしまえばアングルや小道具ひとつでいくらでも隠したり、ごまかしたりできる場面です。
しかし廣木監督と嶋田博子は、その「ごまかし」を選びませんでした。
映画のリアリティとクオリティを損なわないため過激な描写にも一切の妥協を見せない監督の姿勢は、まさに「流石」の一言、巨匠の片鱗が既に見え隠れしています。
そして何より、その要求に応えきった女優・嶋田博子の、10代とは到底思えない底知れぬ女優魂。
その覚悟と決断こそが、本作のあのシーンをセンセーショナリズムを超えた「神懸かって瞬間」へと昇華させているのです。
鑑賞手段が限られた今だからこそ、その希少価値は計り知れません。
スクリーンに刻まれた、二度と戻らない一瞬の輝きと衝撃、それを目撃できる機会があるならば、決して逃すべきではないでしょう。
















