基本情報
| 作品名 | 先生、おなか痛いです |
| 公開日 | 2012年3月24日 |
| 監督 | 深井朝子 |
| ヌード女優 | 野中あんり |
| ヘアヌード | ✖ |
ヌードギャラリー
野中あんり
ヌード解説
常に挑戦を続け、1st、2ndシーズンと作品を重ねてきた「青春H」シリーズ。
その記念すべき第21作目として深井朝子をシリーズ初の女性監督に迎えて制作された作品こそ『先生、おなか痛いです』です。
それは大きな期待と、大きな議論を巻き起こした、シリーズ屈指の問題作であり重要な一作です。
本作のヒロインを務めたのは、ロリ系のAV女優として人気を博した野中あんりです。
当時23歳と思われますが、その童顔でセーラー服を見事に着こなし役柄に説得力をもたらしています。
本作の公開日と、彼女がAV女優を引退すると表明した日はほぼ同時期です。
彼女が「脱げる女優」として、新たなキャリアに全てを賭けた覚悟の表れだったのかもしれません。
残念ながら、彼女の映画出演は本作が最初で最後となってしまいますが、だからこそこのフィルムに焼き付けられた彼女の姿はあまりにも切実でそして貴重です。
一人の女性が女優として生きることを夢見て挑んだたった一度きりの挑戦、そのひたむきな姿を我々は決して忘れてはなりません。
本作のもう一つの「挑戦」それは当時20代前半というシリーズ最年少級の若さで抜擢された、初の女性監督・深井朝子の存在です。
経験がものを言う監督業において、同世代の女優を相手にさぞ苦労も多かったことでしょう。
しかし、本作には若い女性監督だからこそ切り取れたであろう、瑞々しくも痛々しい感性が確かに息づいています。
AVや風俗といったテーマを扱い続ける彼女の、キャリアの「原点」がここにはあります。
本作での経験を糧に、彼女がいつか、よりヌードが充実した熱い作品を世に送り出してくれる日を心待ちにしたいと思います。
印象的なタイトル、シリーズの節目、初の女性監督…。
話題性十分だった一方で、作品の評価は決して高くなく酷評も少なくありません。
しかしそれこそが「青春H」シリーズの真骨頂ではないでしょうか…？
実験と挑戦を前提として限られた予算の中で映画を制作するこのプロジェクトは、数多くの失敗やハズレの中から、極稀に「当たり」が生まれる奇跡の土壌です。
『先生、おなか痛いです』はその意味で、シリーズの精神を最も純粋に体現した一作と言えます。
成功作だけが名作なのではありません、この痛々しいまでの挑戦の記録にこそ、我々は敬意を払うべきなのではないでしょうか。