基本情報
| 作品名 | 花芯 |
| 公開日 | 2016年8月6日 |
| 監督 | 安藤尋 |
| 出演 | 村川絵梨、林遣都、安藤政信、藤本泉、落合モトキ、奥野瑛太、毬谷友子 |
ヌードギャラリー
村川絵梨
ヌード解説
NHKの朝ドラ『風のハルカ』でのヒロイン役、あるいは『ROOKIES』で見せた快活なマネージャー役、村川絵梨という女優に対して多くの人が「爽やかさ」や「清純さ」といったパブリックイメージを抱いていたはずです。
だからこそ、2016年に公開された映画『花芯』で彼女が初のヌードを披露したという事実は驚きをもって受け止められました。
本作は彼女のキャリアにおける単なる挑戦に留まらない、極めて戦略的な一作として語り継がれています。
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Miles Away 村川絵梨写真集 - 2016/8/3
NHK朝ドラ『風のハルカ』主演後も活躍する実力派女優・村川絵梨が、初の写真集で新境地へ。
台湾の雄大な自然の中、旅を通して心も身体も開放的に。
今まで見せたことのない大胆な姿や芯の強さ、一人の女性としてのありのままの魅力が詰まっています。
瀬戸内寂聴の世界を体現
本作で村川が演じるのは、夫の上官と恋に落ち、子を捨て、自らの「女」の性（さが）に忠実に生きようとする主人公・園子です。
物語の性質上、濡れ場やヌードシーンが避けられないことは自明であり、園子の内なる情念の解放と、因習に囚われた社会への抵抗を表現するための、物語の核となる重要な描写なのです。
メガホンを取ったのは、『海を感じる時』や『機械仕掛けのRQ』などで、女性のセンシティブな感情と肉体をスクリーンに焼き付けてきた安藤尋監督です。
成人映画の分野にも精通し、映画における「ヌードの重要性」を熟知する一人です。
本作のヌードシーンは単なる肌の露出に終わらず、園子の感情の昂ぶりに合わせるように、官能的でありながらも、どこか切実で芸術性の高い映像として構築されています。
村川絵梨は初ヌードとは思えぬ堂々とした演技で、その難解な役柄を見事に体現しました。
なぜ「トップレス」だったのか？
しかし本作を鑑賞した者の中には、ある種の「物足りなさ」を感じた向きもあるかもしれません。
彼女のヌードがトップレスに留まり、すっぽんぽんのフルヌードは披露されなかった点です。
ですがこれこそが本作と村川絵梨を成功に導いた、最もクレバーな選択だったと言えるでしょう。
もしここで全てを惜しげもなく晒していたら、作品の芸術性は薄れ「元朝ドラヒロイン、フルヌード！」というセンセーショナルな見出しだけが独り歩きしたヌードがウリの、どこか安っぽい映画に終わっていたことでしょう。
あえて「トップレスまで」に留めたことで、作品は品位を保ち村川自身も「脱ぐことでしか話題になれない女優」という安易なレッテル貼りを回避できました。
それは女優としての格とプライドを自ら守るという強い意志の表れでもありました。
結果として、この選択は制作側と女優側の双方にとって理想的な win-winの関係を築きました。
作品は話題性を獲得し、村川は演技の幅を広げ、女優としての覚悟を業界に示すことに成功したのです。
女優としての付加価値を高めた一作
『花芯』出演以降、彼女は息の長い女優として、ドラマや映画で再び精力的に起用されるようになります。
本作での挑戦は決して黒歴史などではなく、むしろ彼女のキャリアに深みを与える重要なターニングポイントとして肯定的に評価されています。
そして、「もうこれ以上のヌードは拝めないかもしれない」というある種の希少性が、本作における彼女のパフォーマンスに唯一無二の付加価値を与えました。
時が経つほどに、この作品で彼女が脱いだという事実の重みは増していきます。
女優・村川絵梨が見せた、一度きりの大胆かつ繊細な、計算され尽くしたヌードの記録なのです。