基本情報
| 作品名 | BADコミュニケーション |
| 公開日 | 2013年3月2日 |
| 監督 | 小栗はるひ |
| ヌード女優 | 本山由乃 |
| ヘアヌード | ✖ |
ヌードギャラリー
本山由乃
ヌード解説
常にインディーズ映画界の常識に挑み続けてきた「青春H」シリーズ。
その第28作目として、女性監督・小栗はるひが手掛けた『BAD コミュニケーション』は、シリーズの根幹を揺るがす、あまりにも大胆な問いを投げかける一作です。
本作は安易なヌードを求める観客を裏切り、シリーズの新たな可能性を模索した野心的な挑戦を行っています。
女本作のヒロインを務めたのはAV女優ではなく、舞台を中心に活躍する本格派女優・本山由乃です。
弱冠20歳で自らが主宰する劇団ロオルを旗揚げし、脚本・演出まで手掛けるという底知れぬ才能の持ち主です。
彼女が主宰する劇団のコンセプトは、「女優たちの身体と情念で幻想と現実を空想する寄り合い」。
その言葉通り、彼女は本作で単なる性的消費の対象ではない「身体」を使った情念の表現に挑んでいます。
童顔で可愛らしい容姿とは裏腹に、豊満なバストを惜しげもなく披露するその度胸は賞賛に値します。
同じく青春Hシリーズの『激写! カジレナ熱愛中!』でもヌードを披露しており、その表現者としての覚悟は本物です。
20歳そこそこでヌードも厭わないその姿勢は、素晴らしいの一言です。
彼女自身が監督・脚本を務めていれば、全く違う傑作が生まれていたかもしれない、そう思わせるほどのポテンシャルを覗かせています。
本作が物議を醸す最大の理由は、その演出にあります。
主演のヌードはバストトップのみに留まり、共演のAV女優・星美リカに至っては一切ヌードシーンがございません…。
その一方で無意味とも思える男性ヌードが挿入される、この構成に、「何がしたいのか分からない」と感じるファンがいるのも無理はありません。
しかし、これこそが女性監督・小栗はるひの狙いだったのではないでしょうか。
男性視点の需要を安易に満たすことを拒否し、「H」のテーマを女性の視点から再構築しようとした、意欲的な試みなのです。
その後の彼女が、OP PICTURES+を中心に本格的なピンク映画で活躍している事実が、本作の試みが単なる無理解ではなく、確固たる作家性に基づいた挑戦であったことを証明しています。
挑戦の結果が、必ずしも成功するとは限りません。
こうした挑戦と、ある種の「失敗」すらも許容してきたことこそが「青春H」シリーズの懐の深さです。
シリーズの歴史を語るうえで、決して避けては通れないこの問題作を、ぜひあなた自身の目で確かめてみてください。






