『リバーズ・エッジ』（二階堂ふみ他）のすっぽんぽんギャラリー

基本情報

作品名	リバーズ・エッジ
公開日	2018年2月16日
監督	行定勲
出演	二階堂ふみ、吉沢亮、上杉柊平、SUMIRE、土居志央梨、森川葵

ヌードギャラリー

二階堂ふみ

土居志央梨

ヌード解説

普段テレビや雑誌など第一線で活躍する女優が、スクリーンで肌を晒す、そういったトピックはファンならずとも大きな関心を呼びます。
特に二階堂ふみほどの実力と人気を兼ね備えた女優が、作品のために躊躇なくヌードを披露するという決断は現代の日本映画界において極めて貴重であり、我々観客の心を強く惹きつけます。

岡崎京子の伝説的漫画を映画化した『リバーズ・エッジ』は、まさに彼女のそんな「覚悟」が作品の質を決定づけた一本と言えるでしょう。

表現者・二階堂ふみの揺るぎない矜持

二階堂ふみはそのキャリアの初期から一貫して、表現者として一切の妥協をしない姿勢を貫いてきました。
若くして国際的な映画祭で賞賛を浴びるなど、常に芸術性の高い挑戦的な作品に身を投じてきた彼女。
そのフィルモグラフィーは彼女が単なる人気女優ではなく、作品の本質に貢献するためなら、いかなる困難な役柄をも厭わない真のアーティストであることを物語っています。

その姿勢は後に手塚治虫原作の『ばるぼら』でさらに幻想的で過激なヌードに挑んだことにも表れており、彼女の「脱ぎっぷり」には、もはや貫禄すら漂います。
本作『リバーズ・エッジ』は、そんな彼女の表現者としての矜持が最も鮮烈に刻まれた作品の一つなのです。

“虚しさ”を体現する、本作のヌードの魅力

『リバーズ・エッジ』におけるヌードシーンの魅力は、一般的なエロティシズムとは全く異なります。
本作でのヌードは複数回登場しますが、その多くは登場人物たちが抱える心の空白や、退屈を埋めるための衝動的な行為として描かれます。

感情を排したかのような表情で肌を晒す姿は、コミュニケーションですら心の渇きを潤せない、登場人物たちの絶望的な孤独を観る者に突きつけます。
これこそが岡崎京子の描いた世界の本質であり、二階堂ふみは、その乾いた空気感を完璧にスクリーンへと転写してみせました。

虚無の先で交わす、魂の触れ合い

しかし本作のヌードがただ虚しいだけで終わらないのが、行定勲監督の巧みな演出です。
物語の終盤、ハルナが山田（吉沢亮）と共にすっぽんぽんで横たわるシーン、そこには性的な欲望は介在しません。
互いの秘密と孤独を共有した二人が、ただ寄り添い傷をなめ合うかのように静かな時間を過ごす。
この場面で晒されるすっぽんぽんは虚しさの象徴ではなく、“ありのままの自分”を受け入れ合う最もピュアな魂の触れ合いとして機能しています。
この静謐な官能性こそ本作のヌードシーンが持つ、最大の魅力と言えるでしょう。

結論として『リバーズ・エッジ』は、トップ女優・二階堂ふみの覚悟がなければ成立し得なかった作品です。
彼女の挑戦が続く限り、ファンがさらに踏み込んだ表現を期待してしまうのも、当然のことかもしれません。
その揺るぎない姿勢が、日本映画の可能性を押し広げているのです。