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作品 邦画

『D坂の殺人事件』(祥子)のヘアヌード、すっぽんぽんギャラリー

基本情報

作品名 D坂の殺人事件
公開日 2015年2月
監督 窪田将治
出演 祥子、河合龍之介、草野康太、仁科貴、大谷英子、近藤芳正、木下ほうか

ヌードギャラリー

祥子

ヌード解説

本作は祥子の鮮烈な女優デビュー作として記憶されています。

「週刊ポスト」のグラビア企画「謎の美女シリーズ」で突如として現れ、そのミステリアスな存在感で世間の注目を集めていた彼女がいきなり映画初主演を飾り、しかも過激なヌードも厭わない難役に挑みました。

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映画『D坂の殺人事件』や情報番組『バラいろダンディ』への出演など、活動の幅を広げる祥子のオール新撮による官能ショットが満載!美しくもはかない、30歳の彼女のすべてが堪能できる意欲作です。

「ポスト壇蜜」を狙うかのような事務所の戦略のもと、計算された「謎」をまとって登場した彼女が、そのベールを脱ぎ去り、
本作でヘアヌードを含む全てをさらけ出すという展開は、大きな話題性を生むための「劇的なお披露目」に他なりませんでした。
そしてその舞台に、倒錯したエロティシズムが渦巻く乱歩の世界を選んだこと自体が、彼女の覚悟と作品の方向性を明確に示していました。

ヌードの性質と二面性

本作における祥子のヌードは、単なる添え物ではありません。
物語の根幹をなす、オールヌードのベッドシーンや過激なSMヌードとして、作品のアイデンティティそのものとなっています。

彼女が演じる古本屋の妻・悦子は、義父でもある夫から虐待され、他の男たちに緊縛される姿を夫に鑑賞されるという、極めて倒錯した状況に置かれた被害者です。
しかしその一方で、青年・郷田との関係の中では、自らもSM行為に及んでいきます。
この「被害者」と、倒錯した関係性の中に見出す「主体性」という二面性こそ、乱歩作品に登場する女性像そのものです。

この難役に対し、祥子自身はプロとして高い意識で臨んでいました。
以前から「女性として見られてもいい体を持っているのであれば、迷いなく見せていきたい」と、自身の身体性をキャリアに活かす意志を明確に語っており、本作での挑戦はその覚悟の表れだったと言えるでしょう。
事実、ヌードシーンには「安心して脱げました」、緊縛シーンには「心地よい」とまで語っており、劇中で苦悩する悦子の姿とは対照的な、演者としての強い意志を感じさせます。

暗闇に浮かぶ肢体と、観客のジレンマ

本作のヌードシーンについて、多くの観客が指摘するのが画面が終始暗いという点です。
演出上、乱歩的な淫靡な雰囲気を醸成するための芸術的な選択だったのかもしれません。
あるいは、R15+というレーティングの中での表現の限界だった可能性も考えられます。

しかし結果として、せっかくの祥子のヘアヌードを含む美しい肢体を、明瞭におがむことができないという大きな難点を生んでしまいました。
フルヌードを大々的に宣伝しておきながら、その多くが輪郭しか捉えられないという矛盾はヌードを期待する観客にとって大きなジレンマとなったことでしょう。
暗闇にぼんやりと浮かび上がるすっぽんぽんは、確かにある種のエロティシズムを感じさせますが、その全貌をはっきりと目に焼き付けたいという欲求を消化不良のまま置き去りにしてしまうのでした…。

壇蜜の二番煎じではない存在感

当時30歳という、まさに本作で求められる妖艶な演技に最も適した年齢にあった祥子です。
彼女が見せた演技には、「壇蜜の二番煎じではない」「勝るとも劣らない名演だ」といった肯定的な意見も多く聞かれます。

映画初主演にして最も出番の多い主役、しかもヌードやSMという過酷な描写が求められる難しい役どころでしたが、その体当たりの演技を本作最大の見どころと評価する声も少なくありません。
特に苦痛と快楽が入り混じる「恍惚の表情」を絶賛する向きもあり、悦子の悲哀と官能性を見事に体現したと捉えられています。

鮮烈な一閃、その後の沈黙

これほどまでに鮮烈なデビューを飾り、唯一無二の存在感を示した祥子ですが、不思議なことに、本作が記録上、現在に至るまで唯一の映画出演作となっています。

これで見納めか? スクリーンでの祥子のすっぽんぽん…。

あれほどの才能と覚悟を見せながら、なぜスクリーンから姿を消してしまったのか…。
本作に全てを注ぎ込んで燃え尽きてしまったのか、あるいは話題作りで完結した一度きりの戦略だったのか…その理由は定かではありません。

ただ一つ言えるのは、『D坂の殺人事件』で祥子が放った輝きは、本物だったということです。
あっさりと身を引いてしまったその潔さも含めて、祥子という女優が残した一瞬の、しかし強烈なインパクトは、これからも邦画史の中で語り継がれていくことでしょう。

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