基本情報
| 作品名 | イヤリング |
| 公開日 | 2012年8月18日 |
| 監督 | 榎本敏郎 |
| ヌード女優 | 高沢沙耶 |
| ヘアヌード | ✖ |
ヌードギャラリー
高沢沙耶
ヌード解説
常に挑戦を続け、数々の議論を巻き起こしてきた「青春H」シリーズ。
その第25作目としてピンク映画の巨匠・榎本敏郎監督が手掛けた『イヤリング』は、シリーズの中でも特に玄人好みの深遠な問いを投げかける一作となっています。
若さとエネルギーの塊である女優・高沢沙耶を主演に迎えながら、あえて過剰なヌードを封印するという巨匠ならではの野心的な演出にあります。
本作のヒロインを務めたのは2011年にデビュー、瞬く間にAV界を駆け上がった高沢沙耶です。
「NGなし」とも言われるほどの過激なジャンルにも果敢に挑戦するその姿勢は、彼女の若さとプロ意識の象徴でした。
本作はそんな彼女が最も勢いに乗っていた時期に舞い込んだ、映画初主演作です。
彼女の魅力は整った美貌というよりも、スクリーンから溢れ出す制御不能なほどの生命力とエネルギーにあります。
経験豊富な榎本監督が、数多いる女優の中から彼女を抜擢した理由はまさにその一点にあったのではないでしょうか。
これほどのエネルギーを持つ女優を起用しながら、本作のヌードシーンは極めて抑制的です。
濡れ場でのバストトップが確認できる程度、この演出に物足りなさを感じるファンもいるかもしれません。
しかし、これこそが巨匠の狙いです。「ピンク七福神」に数えられ、数々の傑作を世に送り出してきた榎本監督は、もはや安易な肌の露出に頼る必要はなかったのかもしれません。
彼は高沢沙耶の肉体的な魅力の奥にある、女優としての「魂の核心」をこそフィルムに焼き付けようと試みたのでしょう。
あえてヌードを抑制することで、観る者の想像力を掻き立て、物語の奥深さへと誘う、それは全てを知り尽くしたベテランだからこそ可能な、「引き算の美学」と言えるでしょう。
『ふきだまりの女』のように、思わぬ組み合わせが奇跡の傑作を生むことがある。それこそが「青春H」シリーズの醍醐味です。
『イヤリング』における、巨匠・榎本敏郎と若き才能・高沢沙耶という一見アンマッチな組み合わせもまた、シリーズが持つ実験精神の表れに他なりません。
監督が女優の何を撮ろうとし、女優がそれにどう応えようとしたのか。そのスリリングな化学反応の中にこそ、本作の真の価値は隠されています。
シリーズの懐の深さを改めて証明した、この挑戦的な一本をぜひじっくりと味わってみてください。








