基本情報
| 作品名 | ふたりのシーズン |
| 公開日 | 2012年6月2日 |
| 監督 | 井土紀州 |
| ヌード女優 | 澤木柚季江 |
| ヘアヌード | ✖ |
ヌードギャラリー
澤木柚季江
ヌード解説
常に挑戦を続ける「青春H」シリーズ。
その第23作目として巨匠・井土紀州監督が手掛けた『ふたりのシーズン』は、シリーズの他の作品とは一線を画す成熟した大人の魅力に満ちた傑作です。
本作の成功はひとえにベテラン監督の卓越した演出力と、主演女優・澤木柚季江が秘めた底知れぬポテンシャルの賜物と言えるでしょう。
本作のヒロインを務めたのは、AV女優ではなく舞台を中心にキャリアを重ねてきた実力派・澤木柚季江です。
当時30歳を超えていた彼女が、本作で披露するフルヌードはまさに圧巻の一言です。
若い女優にはない、経験に裏打ちされた妖艶な演技とスクリーンに全てを捧げるという覚悟が見て取れます。
この作品以外で彼女のヌードを観ることは叶わないであろうという事実が、その一瞬一瞬の価値をさらに高めています。
監督を務めた井土紀州は、「ピンク四天王」とも縁が深く、シリーズ最高傑作との呼び声も高い『ピラニア』や『マリア狂騒曲』をも手掛けた、言わずと知れた名匠です。
そんな彼が本作で挑んだのは、ヘアヌードという直接的な表現に頼らずして官能性を極限まで高めるか、という極めて高度な挑戦でした。
脱衣シーンの艶めかしさ、シャワーシーンの湿度と温度が伝わってくるかのようなカメラワーク、それは映画における「魅せるヌード」を知り尽くした監督だからこそ可能な、まさに職人業と呼ぶに相応しいモノです。
ヌードを封印して酷評を極めた、シリーズ前作『鳥を見て!』とは対照的に、本作では主演女優の脱ぐ覚悟を最大限に尊重しそのポテンシャルを芸術の域にまで昇華させています。
シリーズも終盤に差し掛かり「青春」というテーマが揺らぎ始めたからこそ、本作のような30代女性のリアルな恋愛模様を描く傑作が生まれ得たのかもしれません。
主演女優への忖度か?あるいは意図的な演出か?ヘアヌードを用いないという選択は、観る者に一瞬のためらいを抱かせるかもしれません。
しかし本作を観終えた時、その考えが杞憂であったことに気づかされます。
ヌードの重要性を誰よりも理解している監督が、女優の覚悟と才能を信じ、演出の力でそれを凌駕してみせた、そのスリリングな化学反応こそが本作の真髄です。
『ふたりのシーズン』は「青春H」シリーズの中でも数少ない「ヘアヌードが無くても、心の底から推薦できる」珠玉の一本です。







