基本情報
ヌードギャラリー
荻野目慶子
古谷裕美?
ヌード解説
新藤兼人監督作品、新藤自身の盟友である昭和の大俳優・殿山泰司の半生を描いた作品です。
殿山は「オファーがあればどんな役でも引き受ける」という柔軟性、バイプレイヤーっぷりを 冗談気味に卑下し、自身を「三文役者」と表現されていたそうです
そんな蔑称とも捉えかねない呼び名をあえてタイトルに起用したのは、故人の遺志を理解しつくした盟友だからこそ出来たことでしょう。ちなみに殿山泰司を語るうえで欠かすことが出来ないエピソードが「愛のコリーダ」への出演ですよね。。。
詳細を記載すると当サイトの理念から逸脱してしまうので割愛しますが、気になる方はWikipediaをご参照ください!
殿山自身が印象的なエピソードを多く持つ俳優であると同時に、タブーを恐れない鬼才・新藤監督がメガホンを取ったわけですから何も起きない訳がありません…笑
ヌード演技に元々定評があり、「皆月」や「完全なる飼育 女理髪師の恋」でのすっぽんぽん披露も見事だった、荻野目慶子が本作ではヘアヌードを披露しています。
本作の公開年は2000年なので、時期的にはヘア解禁作はポツポツと見受けられるようになっていましたが、本作は少し訳が違います。
それまでの邦画内のヘアヌードは、遠いアングルからチラっと陰毛が見えるだけといったレベルのモノがほとんどでした。
脱衣や入浴のシーンで「今の見えてない?」「確かに見えていた!」といった具合に誰かに確認してみないと、確証を持てない程度にヘアの描写は曖昧で朧気でした。。。
実際に「墨東綺譚」も「愛の新世界」は本作よりも前に公開されたヘア解禁作ですが、公開当初は陰部をモザイク加工されたり、問題のシーンは劇場ではカットされたりと、ヘア解禁を謳った割にはお粗末な条件での公開されていたというのが実情です。
まぁそれも現在の価値基準で考えれば、この程度の露出では物足りないという感想が多くを占めると思います。
ですが、ヘアヌードは「絶対的タブーだ!」と長らく規制されていた時代の日本人からすれば、一瞬でも確認できる陰毛描写には当時は深い感動を憶えたことでしょう。
前置きが長くなりましたが、本作での荻野目慶子はガッチガチの陰毛丸出し、誰が何と言おうともまごうことなき完璧な「ヘアヌード」を披露してくれました。
恐らく邦画史において記録に残っている作品の中で、ここまでわかりやすいヘアヌードを披露した作品は「三文役者」が初だと思います。
本作での表現がキッカケになったかは定かではありませんが、今まではヘア解禁といえど何処か遠慮がちだった邦画事情は大きく変化します。
2000年代以降の作品は「サンクチュアリ」「泪壺」「松ヶ根乱射事件」など 一目見ただけで「ヘア解禁!」が断定できる作品が明らかに増えだしました。
それもこれも「三文役者」での『開放的なヘアヌード』がなければ、もしかしたら日本は今も、ヘアヌード後進国のまま…令和の世を迎えていたのかもしれませんね。。。